USCMA(米国公認管理会計士)とUSCPA(米国公認会計士)の違い
1 USCMAとUSCPAの違い
【会計の種類】
USCMAは企業が社内経営の意思決定のために行う「管理会計」、 USCPAは会計ルールに基づいて社外に向けた財務報告書を作成・公開するための「財務会計」です。
【試験範囲】
4科目に渡って膨大な試験範囲のUSCPAと比べると、USCMAの勉強量は2科目の半分です。
【受験資格】
USCMAは4年制大学卒(日本の大学で何学部でも可)ですが、USCPAはアメリカの大学で会計とビジネスの単位が一定以上の取得が必要です。(試験出願の州によって異なる)
【受験料】
USCMAはUSCPAと比べると、国際的に権威のある資格を取得するには格段にリーズナブルです。
USCMAは約15万円
受験料 各科目415ドル(2科目で830ドル)
IMA(米国管理会計士協会)登録料 245ドル
受験申請費用 250ドル
USCPAは約25万円
受験料各科目208ドル(4科目で832ドル)
日本での受験に1科目357ドル(4科目1428ドル)
※上記に加え、出願料として50ドル~220ドル(出願週によって異なる)
【受験猶予期間】
USCMAのほうが猶予期間は緩くなっています。
USCMAは申込登録から3年以内に全2科目の合格
※1科目に受かった日、受験した日ではなく、申込登録した日から3年
USCPAは最初の科目合格から18ヶ月以内に全科目の合格
【ライセンス登録】
USCMAは、試験合格後に財務・経理の実務経験(財務会計、管理会計、財務分析、予算編成、経営コンサルティング、内部監査など)が2年以上あれば登録可能。登録後米国公認管理会計士(USCMA)を名乗れます。
USCPAのライセンス取得要件は州ごとに異なります。
監査法人等でのUSCPAホルダーの上司の下での監査業務経験が必要のため、CPAは試験合格のみでライセンス登録しない日本人も多い。その場合はもちろん米国公認会計士(USCPA)と名乗ることはできません。
【勉強方法】
USCMAは日本語で書かれた市販のテキストはありません。(TACにはUSCPAの教材とBECKERのUSCMA問題集(アメリカの問題集)を使った通信制のUSCMAコースがあります。費用は約15万円ほどかかります。)
UACPAはTACをはじめとした予備校の教材があります。
2 USCMAとUSCPAのどちらがいいの?
監査法人や会計・税理士事務所、大手コンサル会社などに就職・転職して会計監査業務をしたいのであれば、USCPAがおススメです。
もしそうしたところで働く予定はなく、組織内で財務会計の考え方を踏まえた経営戦略や意思決定を行うためにステップアップして社内評価を高めてビジネスリーダーになりたいのであれば、USCMAがおススメです。
数年前、早稲田大学はUSCMA取得を促進するためにIMA(米国公認会計士協会)と提携をしました。これから日本でもよりUSCMAの存在価値が上がるでしょうし、知名度も上がっていく資格となるでしょう。
グローバルなビジネス世界でのビジネススキルを身につけたいのであれば、ミニMBAと呼ばれるUSCMAの方がよいでしょう。管理会計と経営戦略の専門家になりたければUSCMAです。
会計の国際資格は長時間の学習が必要だし、英語も計算も苦手だから合格できるわけがないと、チャレンジ前から諦めている方にとっては、USCMAはしっかりと準備すれば誰でも十分に合格可能な資格です。
USCMAは、効率良く学習することで、比較的短期間の合格も狙えます。
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