Amazon式でデキるビジネスマンになる方法
デキるビジネスマンの会議資料
デキるビジネスマンかどうかが如実に現れるが、プレゼンや会議で配られる資料です。自分流に作成した資料では、限界があります。では、デキるビジネスマンが作る会議資料とは、どのような資料でしょうか。
ここではAmazon式の会議資料を参考にしながら、デキるビジネスマンになるための会議資料について具体的にみていきましょう。
Amazon式の会議資料とは
会議は何のためにするのでしょうか。会議の目的は、組織の生産性と有効性を改善するためです。しかし、単なる世間話だけをして終わる会議も少なくありません。世間話の会議では、生産性や有効性は改善されません。生産性や有効性を最大限に議論するには、会議で使う資料のクオリティーが大切になります。
Amazonでは、パワーポイントで作成された資料はNGです。箇条書きもNGです。Amazonでの会議資料はワードを使った文章資料が基本です。そして、その場で読んですぐに理解できる文章で書くことがルールとなっています。良い資料とは、誰でも、いつでも、すぐに理解できる、これがAmazon式の会議資料です。
なぜAmazonではなぜパワーポイントによる箇条書きはNGとされているのでしょうか。それは、箇条書きだと他人によって解釈が異なってしまうからです。また後日に資料を見返すと、行間の言葉が無いために正確な解釈ができません。一方、文章の資料は、行と行の整合性がしっかりと考えらえており、後日見返しても理解は変わりません。誰が、いつ、どこで読んでも同じ情報として理解できます。
更には写真やイラストなど無駄な部分に時間をかけてしまうのが、パワーポイントの欠点です。綺麗で見た目がファンシーな会議資料は必要ありません。
Amazon式資料の作成方法
ビジネスドキュメントには書く作法があります。その作法を知らないと、「だから何?」といった反応が返ってきます。この反応の理由は、文章が長くて何を言っているかわからないからです。
わかりやすい資料を作成するとき、Amazon式の資料作成ルールはとても参考になります。以下に紹介する2つのアマゾン式ルールを徹底すれば「だから何?」「文章が長い」といったマイナスな反応は軽減されるでしょう。
1 結論を最初に書く
ページ数を少なくすることを意識した報告書では、結論を先に書きます。経緯や説明を述べた後に結論を伝えると、もし読み手が経緯や説明の部分で読み手が理解できなかったり疑問を持つと、結論まで読んでもらえなくなったり結論に賛成してもらえなかったりする可能性が高くなります。
また経緯や説明が先行すると、自分の意見や感情を無意識のうち含めてしまうこともあります。そうなると「事実」(ファクト)を曲げてしまいます。意見や感情と事実がごちゃごちゃになった報告書は、何が言いたいかわからない内容になってしまいます。報告書を書くときは、結果ファースト、そのあとに、事実を根拠にして説明します。そうすると、とても読みやすい資料になります。
2 文章を短文にする
結論ファーストの次に気を付けることは、「文章を短くする」ということです。注意しないとつい長文になってしまう癖がある人も多くいます。長文になってしまう癖は、「・・・が、」「・・・のに」「・・・ので」といった文節をつなぐ語句が原因です。ほとんどの文章は、こうした語句の前で「。」で区切ることができます。文章を短く切るだけで、とても読みやすい資料になります。
アマゾン式の会議資料に書かれる文章では、上記2つは必ず守られて書かれています。だからこそ1ページの短い会議資料でもわかりやすいのです。
Amazon式資料ページ数
Amazonの会議資料は2種類しかありません。Amazonの会議資料は、「1ページ」もしくは「6ページ」と決まっています。簡単な報告は1ページ、重要な報告は6ページです。ただし、APENDIX(添付資料)にはページ数の制限はありません。会議資料を見る側は、1ページの会議資料なら簡単な報告とすぐにわかるし、6ページなら重要な報告であるとわかります。
1ページ会議資料
1ページ会議資料では、ポイントだけを文章でまとめます。Amazonでは箇条書きは禁止です。なぜなら読み手によって解釈が変わるからです。1ページの会議資料は、実施したいプロジェクトのラフプランの説明、プロモーション企画の時に使用します。
6ページ会議資料
年次予算や大規模プロジェクトといった重要な報告の時は、6ページ会議資料を作ります。どんなに重要な報告でも6ページ以上にはできません。それがAmazon式です。新しい企画提案は1ページ会議資料、もし企画が通れば具体的な実行プランを6ページ会議資料で提案します。
生産性の観点からすると、0から70パーセントの完成度に費やす時間と、70から90の完成度に費やす時間は同じと言われています。しかし、多くのビジネスマンは、90%の完成度の会議資料を作ろうとします。それで提案が通らなければ、費やした時間と労力は無駄になります。Amazonはしっかりとそうした無駄を省くような社風が有ります。
1ページも6ページも共通しているのが、ストーリーがわかりやすいか、という点です。読み手が会議資料を読んですぐにその内容を映像化できるかどうかがわかりやすさの目安です。
Amazon式企画書のストーリー
多くのビジネスパーソンは会議で企画を提案する際に、現在の状況から説明しそこからやりたい企画とそれによる将来像をプレゼンします。これは「AS IS」の思考法で、過去を重視した「今まで○○だったから・・・」という提案です。
一方、Amazonでは、逆の思考法で企画は提案されます。つまり、最初にゴールを決めて、そのゴールを達成するために何をするべきか、を決めます。これは「TO BE」の思考法で、未来を住した「ゴール達成のために○○すべき」という提案です。これをAmazon流に言うと、「シンキング・バックワーズ」です。
この「シンキングバックワーズ」で企画書を作る際に、Amazonで用いられるのが「プレスリリース形式」です。
プレスリリースとは、新しい商品を売るときにマスコミに発表するためのフォーマットのことです。
プレスリリースは、読み手に配慮されており、誰でもすぐにわかるように書かれています。プレスリリースは読み手に安心感を与えるというメリットがあります。会議で企画を提案するということは、今までのやり方を変えて新しい取り組みをするということです。中には変化を嫌がる人や新しいことに抵抗する人もいます。そうした人の不安を取り除くためには、プレスリリースはステークホルダーに対する説得ツールとして機能します。
プレスリリースを書くにあたって、「TO BE」の思考法でおさえるべきポイントを以下にあげておきます。是非、企画書を書く時に活用してみてください。
・解決した問題は?
・客、社内、社外は、どのような問題を抱えているか?
・問題を解決するために今の商品やプロセスではなぜ不十分なのか?
・今、不十分なら、どのようにすれば解決できるか?
・自社の力で解決可能か?可能なら商品化できるか?
・解決不可能なら、それを解決できるパートナーは市場に存在するか?
・新商品の利点は何か?
・新商品を使うとどのように今の問題が解決できるか?
・どれくらい簡単に問題解決できるか?
・新商品を利用した客はどのように喜ぶか?
上記のポイントを抑えたプレスリリーステンプレートはコチラ👇
ヘッドライン:タイトル
商品の短い説明文
サブヘッドライン:市場
誰が利益を得るのか?
第1段落:商品概要とその利点
商品のサマリーと利点は?
第2段落:解決する問題
どんな問題を解決するか?
第3段落:解決方法
どのような解決方法で問題を解決するか?
第4段落:開発者の声
客に提供できる価値は何か?
第5段落:簡単な方法
商品を手に取り問題解決するのがどれだけ簡単か?
第6段落:客の声、口コミ
客の立場でどれくらいメリットがあるか、簡単か?
第7段落:まとめ
商品のリンクや店、その他補足情報
特に第1段落はとても重要です。第1段落だけ読んでつまらなければ、どんなにその後にいいことが書かれていても、その先を読んでくれなくなります。
アマゾン式の資料を作れるようになれば、あとは内容です。どのような内容にすれば、ライバルと差をつけられる会議資料になるでしょうか。Amazon創業者であるベゾスが提唱するライバルとの競争に勝つ方法を早速みてみましょう。
Amazon創業者ベソスが実践したライバルとの競争に勝つ方法
デキるビジネスマンになるには、ライバルとの競争に勝たなくてはいけません。そうしないとライバルに先に出世されてしまいます。
では、どうしたらライバルとの競争に勝つことができるでしょうか。それは「ライバルと同じ土俵に立って戦わないこと」です。戦わなければ負けることはありません。勝たなくてもいいんです、負けなければ!正面から戦いに臨めば、それはもうゼロサムゲーム(どちらかが勝って、どちらかが負ける)です。
同じ土俵で戦わないということは、自らがイノベーターになることが求められます。ライバルを越えて、同じ土俵で戦わないようにするためには、イノベーティブでなければなりません。イノベーターになれば、ライバルと同じ土俵で戦わずに済みます。
例えば、あなたが社長なら、自分の会社と同じぐらいもしくはそれ以上に実力がある会社と競い合いでしょうか。きっとなるべく競合しない分野に勝ちを見出そうとするのではないでしょうか。
Amazonの創業者ベソスは、絶対に競合がいないところを狙って世界のビジネス界で勝負していきました。その結果、世界一の物流企業を一代で築くことができました。
この本では、世界ビジネス界のカリスマであるベソスの驚くべき思考がたくさん紹介されています。
ベソスがAmazonで世界を変えたのは、ブルーオリジンの企業理念にあります。そのブルーオリジンについてベゾスはこのように述べています。
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「ブルーオリジンは辛抱強く、一歩一歩、長期目標を追求していく」
ライバルに勝つには、ベソスが追求したブルーオリジンの思考が大切なのですね。