Amazon創業者、ジェフ・ベゾスの金の言葉

キャリア

アマゾンを世界トップ企業に成長させたジェフ・ベゾスの言葉を紹介します。

1 What’s not going change over the next 10 years?(今後10年間、変わらないものは何か?)

アマゾン創業者のジェフ・ベゾスは常に10年先を見据えたビジネスを考え続けています。「10年後も変わらないニーズは何か。10年先に何が求められるか」これがベゾスにとって大切な質問です。これは日本語で言えば「温故知新」の「温故」と相当する言葉です。

いいモノ、悪いモノ、時代によって価値観は変わっていきますが、中には今後10年変わらない価値観というものも確かにあります。これは普遍性とも言えますが、ベゾスは新しい事業に着手する前に、必ず過去から今までずっと変わらず残り続けている人間の根幹となる価値観、これが何かを深く考えることを大切にします。

2  It’s all about long-term.(長期がすべて)

私たちはちょっとうまくいかなかったら今までやってきたことをすぐに否定して、何か新しい事に取り掛かろうとします。こういうルーティーンだと新しいことするたびに、負担と労力が増え続けて、年々多忙になっていくわりにはそれに見合う成果は出ず終いです。もう少し忍耐強く待てば成功するかもしれないものさえ捨ててしまって、どうせ失敗するであろう新しい事にシフトしてしまいます。

新しいものに取り掛かる前に、まずは今後10年変わらない大切なものが引き継がれていないかこれをしっかり確認しましょう。世界トップビジネスマンのジェフ・ベゾスは今後10年変わらない大切な価値観をまず最初に考えました。私たちもこのジェフベゾスの言葉にならって、同じ質問をしてみると長期的視点に立ったビジネスプランを計画できるようになるはずです。

ジェフ・ベゾスは宇宙開発にも力を入れています。ジェフ・ベゾスに宇宙開発は単なる金持ちの道楽ではありません。そこには「人類と地球を救う」という壮大なビジョンがあります。ジェフ・ベゾスの存命中にはきっと叶わない壮大なビジョンです。それでもジェフ・ベゾスは宇宙開発をやめません。むしろゆっくりでも一歩一歩確実に計画に沿って前に進めています。

これはベゾスの経営理念そのものが反映されています。ベゾスは目の前の利益よりも常に長期を見据えた経営をしています。多くの経営者は、株主の意向やマーケットの動向を気にしてしまってつい短期的な目先の利益に走りがちです。

Amazonは創業当時からずっと赤字が続きましたが、ベゾスは自分の「 it’s all about long-term(長期がすべて)」という方針を貫きました。株価が80%下落しても、会社はしっかりと計画通りに経営できていることを主張しました。その結果、Amazonは現在の様な世界トップの企業にまで成長しました。

途中であきらめない、自分が立てた計画を曲げない、妥協しない、目の前の利益を優先しない、こうした強い意志は、ビジネスには必須です。最後に勝つ!そのためには、 it’s all about long-term(長期がすべて)です。

3  It’s always day one.(毎日がはじめての日)

このベゾスの言葉を日本的言えば、「初心忘るべからず」です。慣れはダレに繋がります。毎日を常に「初日」と思えるようになれば、「感謝」と「やる気」と「思いやり」の心を持ち続けることができます。ビジネスの成功は、「感謝」「やる気」「思いやり」があってこそ初めて実現します。この3つが揃っていないビジネスで成功しているビジネスはありません。この3つは、ビジネスの成功だけに限らず、成功する人間は皆、持ち合わせています。成功したいなら、「 it’s always day one」の精神は忘れてはなりません。

4 I want to have minimized to the number of regrets I have.(私は後悔する回数を最小限にしたい)

ベゾスの意思決定は、「後戻りできるか、できないか」が基準となっています。後戻りできる決定にはリスクを取れますが、後戻りできない意思決定は、慎重に慎重を重ねて時間をかけてゆっくりと決断します。

経営者は、決断することでお金をたくさんもらっています。経営者の仕事は決断することです。決断は良質なものでなければなりませんし、最高な決断でなければなりません。そしてその決断が後悔しないように十分に考え抜いた決断であるべきというのが、ベゾスのモットーです。後悔の最小限化は、アマゾンの確実かつ堅実な計画達成につながっています。

私たちは、生きていく上で多くの決断をしなければなりません。その時、後戻りできるものではあれば、考えすぎずにリスクをとってチャレンジしてみるのもいいと思いおます。もし後戻りできない決断であれば、慎重に時間をかけてゆっくりと決断していきましょう。

5 I constantly remind our employees to be afraid. Not of our competitions but our customers.(我々が恐れるべき相手はライバル会社ではなく、お客様である)

経営者はつい業績だけに囚われてしまいます。そのためにライバル会社の動向ばかり気になり、相手が価格を上げればこちらも上げる、ライバル会社が開発をやめればこちらもやめる、ライバル会社が新商品を出せばこちらも出す・・・お客様のことは二の次になってしまいます。

しかし、「会社は誰のため、何のためにあるのか」という企業創業時のミッションに戻れば、答えは当然「お客様のため」となります。それをベゾスは常に社員たちに忘れないようにリマインドしています。お客様第一主義を常に忘れずに貫き、ビジネス判断に迷った時にそれはお客様のためになるか、という質問に立ち返る企業だからこそ、世界でトップになれるのでしょう。

6 As a senior executive, what do you really get paid to do?You get paid to make a small number of high-quality decisions.(経営陣は何をして高い給料をもらっているのか?数少ない、優れた判断をすることで給料をもらっているのだ) 

現場で一生懸命働いているビジネスマンたちは、決断・判断をデキない経営者たちに苛立っています。なぜなら、決断・判断しやすいように資料を作ってプレゼンし、更に詳しく説明しても、経営者は決断・判断できないからです。今回紹介した言葉は、そんなダメ経営陣たちに対する言葉です。

経営者は何をしているのか?なぜ高い給料をもらっているのか?経営者は、現場の人たちが決断できない、判断できないことに対して、決断すること、判断することが仕事で、その決断に責任をもつから高い給料もらっているのです。決断・判断できない経営者は、仕事をしていないということになります。経営者は、優れた決断・判断することが仕事であり、その対価として高い給料が支払われていることをしっかりと自覚するべきでしょう。 

7 The way you earn trust, the way you developed a reputation is by doing hard things well over and over and over.(信頼、評価は、困難な状況を何度も克服することによって得られる)

多くの会社にはは決断・判断できない上司や経営者がいます。それができたとしても、失敗すれば責任を立場の弱い現場の人間にするクズ上司や経営者もいます。

そんなダメな上司や経営者は、反面教師ぐらいしか存在価値はありません。反面教師にして、自分が将来そうした経営者や上司にならないように今のうちにしっかりとダメな上司、経営者を見て学んでおきましょう。信頼がない人、評価されない人は、難しいことに直面したらすぐに人に助けてもらうか、その場から逃げてしまいます。一方、信頼できる人、評価の高い人は、どんなこんな状況でも何度も修羅場を克服して頼れる人です。もしあなたが信頼され、評価が高いのであれば、きっと困難な状況を何度も克服しているに違いありません。

今は信頼されてない、評価されてないけれど、信頼される人間、評価される人間になりたければ、何をすればいいかは、ベゾスがしっかり教えてくれています。どんなに困難なことに直面しても、逃げずに困難な状況を克服できるように努める人間が信頼される、評価される人です。

8 You don’t want Mercenaries at your company.(金の亡者はいらない)

Amazonのような世界トップ企業の経営者は、「きっと金の亡者に違いない」「金の亡者でなければ、世界トップの企業になれない」、このように思っている人も多いと思います。しかし、Amazon創業者のベゾスは違います。ベゾスは「金の亡者」を否定しています。

儲けるためには、客は二の次、まずはお金が第一、一番大切、と考える経営者はたくさんいます。しかし、むしろそうした考えは、成功に直結しないとどころか、金の亡者にはお金が回ってこないとベゾスは考えています。Amazonが世界トップの会社となったのは、金の亡者にならないようにして、お客様第1のビジネスに徹しているのが理由です。
 

9 Is it a one-way door or a two-way door?(後戻りできるか、できないか)

なかなかリスクを取れない時に、どのように決断すればいいでしょうか。Amazon創業者のベゾスは、「後戻りできるか、できないか」で決断しています。後戻りできるなら、リスクを怖がって何もチャレンジしないのはもったいないですね。リスクを取ってチャレンジしない限り、大きな成功は決してありません。リスクを取ってはじめて大きな成功を手にできます。

この判断ができないから、どんなリスクでも危険を思い込んでチャレンジしない人が多いですが、でも後戻りできるなら、何も失うものは有りません。だったら大いにリスクを取る価値がありますし、成功を手にする確率も上がります。後戻りできるとわかれば、リスクを取ってチャレンジできます。後戻りができるとわかっていてもリスクを怖がり何もチャレンジしない限りは、成功は遠のいていくばかりです。
  

10 We never claimed that our approach is the right one.(アマゾン流が唯一の正しい方法ではない)

  ベゾスはどんなに成功しても自分のやり方を他に誇ったり、価値観を他に押し付けたりはしません。むしろ「Amazonのやり方だけが正しい方法ではない」と謙虚に、様々な選択肢の可能性を肯定しています。

世界トップの経営者は、本当に心に余裕があります。そしてその心の余裕が柔軟性ある判断ができるカギなのですね。アマゾン流ですら執着しない、常にトライ&エラーで、より優れた判断と決断を追い求めるトップだからこそ、世界トップに君臨することができるとわかります。

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この本は、ジェフ・ベゾス自らの言葉による初めての本で、世界的ベストセラーになりました。「ロングターム思考」「Day1哲学」「顧客にこだわる方法」など、アマゾンを導き続けてきた成功の原則を学べます。世界最高のカリスマを成功に導いた、驚くべき思考のすべてがわかります。さらに、「ビジネスの考え方」や日々の「意思決定の方法」から「未来予測」まで、ベゾスの思考法が公開されています。

本書の序文はコチラ👇

    これほど有名になり影響力を持ってもなお、例の豪快な笑い声の陰にある彼の人物像はどこか謎に包まれている。それでも、その人生の軌跡と彼の書いたものをたどれば、何が彼を動かしているのかが見えてくる。読者のみなさんは本書を通して、ベゾスのインタビューや著述や1997年以来彼がみずから綴ってきた株主への年次書簡から、多くの教訓を学び、隠れた真実を知ることができるだろう。「われわれは発明や新しいことに挑戦したい」とベゾスは言う。「長期的な視点は発明に不可欠だ。発明の過程では、かならずたくさん失敗するから」

    宇宙旅行への関心は、遠い未来にたえず目を向けさせてくれるのだとベゾスは言う。アマゾンでも実践してきたように、はるかかなたの時間軸を見据える能力は、ベゾスの数ある強みのひとつである。ブルーオリジンの企業理念に、ベゾスはこう記している。
    「ブルーオリジンは辛抱強く、一歩一歩、長期目標を追求していく」
    ブルーオリジンの企業ロゴにはラテン語で「GRADATIM FEROCITER」の文字が組み込まれている。その意味は「一歩一歩、猛烈に」である。