『これだけ差がつく!老後のお金 55歳から15年で2500万円をつくる』(首藤由之 著)

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レビュー

本書の良さは、「老後資金=貯金で貯め切る」という苦しい発想から読者を解放し、現実的な打ち手を“セット”で提示している点です。具体的には、(1)無理なく長く働く「ちょい働き」、(2)受け取り開始年齢で金額が大きく変わる「年金繰下げ」、(3)制度を使って続けやすい「iDeCo・NISAのほったらかし投資」という3本柱で、老後の家計を設計します。インフレと長生きリスクに対して、貯金だけが弱いという指摘は納得感が強く、「怖いから現金」という思考にブレーキをかけてくれます。特に年金繰下げのインパクト(70歳で1.42倍、75歳で1.84倍)は数字で示されるため、検討の優先度が一気に上がります。さらに本書は「夫婦で戦略を立てる」ことを章立てで強調しており、世帯最適の視点が入っているのも実用的です。投資に関しても、派手な銘柄選びより「長期・分散・積立」を軸にした継続可能な設計で、初心者がつまずきにくい導線になっています。一方で、すでに投資や年金知識が豊富な方には新規性が薄い部分もあるかもしれません。ただ、50代以降の“いま何を決め、何から着手するか”を整理したい人には、全体像を短時間で組み上げられる良書です。 


要点

  1. 老後資金は「貯金だけ」だとインフレと長生きリスクに弱いので、設計思想を変える必要があります。 
  2. 「ちょい働き」で、月5万〜40万円など“無理のない範囲”で収入をつくる発想が重要です。 
  3. 年金は繰下げで増やせる(70歳で1.42倍、75歳で1.84倍)。受け取り開始年齢は最大級のレバーです。 
  4. 年金戦略は「夫婦で」最適化する。世帯で見た受け取り方が家計を左右します(章立てでも強調)。 
  5. iDeCo・NISAを使った「ほったらかし投資(長期・分散・積立)」は、55歳からでも時間が味方になり得ます。 

読書の感想

老後のお金の話は、どうしても「いくら貯めるか」に意識が寄りがちですが、本書は「どうやって“作り続けるか”」に視点を戻してくれました。特に、年金の繰下げがここまで金額に効くことを、改めて数字で突きつけられると、検討を先延ばしにできないと感じます。投資も“当てにいく”より“続けられる仕組み”として語られていて、怖さが先に立つ人ほど読みやすいです。読み終えて、まずは自分(と夫婦)の年金見込みと受け取り方針、次に働き方、最後に投資の設定、という順番で整理し直そうと思えました。 


こんな人におすすめ

  1. 50代で「老後資金が足りるか」不安が強い人
  2. 住宅ローンや教育費が落ち着いたのに、老後準備が手つかずの人 
  3. iDeCo/NISAに興味はあるが、始め方・続け方が分からない人 
  4. 年金の繰上げ/繰下げを「なんとなく」で決めそうな人(数字で判断したい人) 
  5. 夫婦で老後の家計設計を話し合いたい人(世帯最適の視点が欲しい人) 

総合評価

★★★★☆(4.3 / 5)
老後資金を「貯める」から「働く×年金×投資で組む」へ発想転換でき、50代の行動に落ちる実用性が高いです。

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この記事を書いた人

私は、経営コンサルタントとして、ビジネスの実践現場で活動しています。現場で「使える知識」として再構成し、“読む → 学ぶ → 行動する” までのビジネスプロセスをサポートしています。

このブログでは、そのようなコンサルティングの経験を通じて、役に立ったビジネス書を紹介します。おすすめ書籍の要約や感想だけでなく、実際に成果につながるエッセンス・行動アイデア・思考法を解説します。「この一冊を読んでどう変わるか?」にこだわったレビューを発信しています。

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