職場がしんどいと感じる6つの理由
1 職場がしんどいと感じたことはありませんか?
職場がしんどいと感じる理由は6つあります。
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1 同調圧力
2 過緊張
3 変化ストレス
4 成果ストレス
5 人間関係
6 リモートワーク
会社がしんどい、職場がしんどいと思っている方、上記のどれかに当てはまる覚えはありませんか。
なんかモヤモヤして職場が嫌だと思っている方は特に、その理由がわかるだけでも、少しだけ職場で感じる「しんどさ」が和らぐと思いますし、どうすればいいかの対策も立てやすくなります。
では早速、6つの「しんどい」を深堀してみましょう。
1 同調圧力
職場がしんどい理由の一つ目が「同調圧力」です。同調圧力とは、言葉には出さずとも雰囲気でやる気のある人をつぶすことです。
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・余計なことするな
・みんなと同じようにやっていればいい
こうした無言の圧力を感じたことは、誰でもあると思います。職域コロナワクチン接種、ワールドカップサッカーの試合後は皆でごみを拾おう、などは無言の同調圧力の一例です。
この同調圧力の根本にある行動原理が「スパイト行動」です。
スパイト行動とは、こうした行動です。
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・私も損したんだから、あなたも同じように損してほしい
・俺も我慢しているんだから、お前も我慢しろ
アルコール提供してはいけない期間に隠れてアルコールを提供している店を通報したり、マスクをしていない人へ嫌がらせしたり、いわゆる自粛警察などはスパイト行動そのものです。
会社の年功序列なども、正にスパイト行動に裏付けされています。サラリーマンなら「俺が課長になるまで10年もかかったんだから、お前たちも10年は平社員で頑張れ」と誰でも思う、あのへんな感情です。だから自分より若い社員が早く出世すると許せなくなります。
自分が損をしてでも相手の得を減らしたいという心理が、この同調圧力の根底にあります。でもその表面上は、「和を以て貴しとなす」という大義名分の看板がどーんと掲げられているので厄介です。
同調圧力から逃れるには、「深入りしないこと」が一番です。
集団や人間関係が親密になり過ぎると、周りに同調しなくてはならない雰囲気になってしんどくなります。
会社は友達を作るところではなく、給与をもらいに行くところと割り切って、「あなた達はそういう考えなんですね」という具合に、少し距離を置くと、同調圧力に屈することも減るはずです。
2 過緊張
職場がしんどくなる理由の2つ目が「過緊張」です。
「過緊張」とは、ちょっしたことがずっと気になって頭から離れない、考えないようにすればするほど考えてしまう状態、つまり緊張状態がずっと持続している状態のことを言います。
過緊張は、どんなに考えても何も解決しない問題を頭の中でずっと考え続けてしまうのが特徴です。
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・仕事のこと(成果、〆切、人間関係)が帰宅後もずっと気になっている
・あの人に言われた言葉が気になって頭にずっと残っている
・寝つきが悪い、寝てもすぐに起きてしまう
・SNSでコメントが気になって何度もスマホを確認する
・寝ようとすればするほど、ストレスで目が冴えて寝れない
これらは全て過緊張です。
過緊張は放置してはいけません。この過緊張の状態を放置するとどうなるか?
抑うつ症状になります。
抑うつ症状とは、うつ状態の手前、黄色信号の状態です。
放置して、過緊張の状態が当たり前になって、毎晩目が覚める、毎晩寝れない、ずっと人に言われたことが頭から離れない、このようになると、うつ状態の手前の抑うつ状態に自分を追い込んでしまいうことになります。
抑うつ症状は、要注意です。
自分は精神的に強いから大丈夫と思っていても、抑うつ状態にならないとは限らない。それが抑うつの怖いところです。特に、なかなか寝れない方や何かずっと気になっている方は気をつけてください。
この過緊張状態の人がとても多いのは、どうしてでしょうか。それは、オン/オフの境がなくなっているのが原因です。
かつては、会社が終われば会社に関する情報にアクセスすることはできませんでした。翌日までは、完全に会社に関する情報はオフにすることができました。
しかし、今は SNS、メール、スマホ、クラウド等、四六時中、会社の情報にアクセスできる状態です。会社が終わっても、土日祝日でも、時にはアクセスしなければならないときもあります。常にオンラインな状態にあるから、いつでも会社から監視されている状態、会社が自分にアクセスしているような気持ちになりやすい状態です。
過緊張を防ぐには、情報へのアクセスのオン/オフをかなり意図的にやるしかありません。特に、真面目で、神経質で、会社を生きがいにしている方は、完全にオン/オフを切り替えないと、過緊張になってしまいますので要注意です。
会社が終わった後に、会社モードを完全にオフにするには、スマホやPCなど情報へアクセスできる便利なツールを遠ざけるしかありません。
3 変化ストレス
職場がしんどくなる3つ目の理由が「変化ストレス」です。
会社がしんどいと感じる人は、変化が原因の可能性が有ります。
「変化はストレス」です。
変化は悪い変化だけではなく、実は「よい変化」もあり、この「よい変化」がストレスになっている場合もあります。
嫌な上司が転属してきたとか、会社の業績が悪くなった、左遷させられた、こうした悪い変化は気がつきやすいのですが、良い変化、例えば昇進などがストレスになることもあるのです。
例えば、
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課長から部長になったり、
本社勤務になったり、
自分が生きたかった部署に異動になったり、
大きな仕事を任されたり...
このようにやる気が上がって前向きになっている時が、実は一番精神に負荷がかかる時で最もしんどい時であることには、なかなか気がつきません。
自分に良い変化が起きた時は、その変化に更に変化を重ねてしまう傾向にあります。
「変化に変化を重ねない」ことを心がけましょう。
部長になったので今までのやり方を変えようとしたり、
希望した異動となったので新しい企画を提案しようとしたり、
つい変化に変化を重ねてしまうのが、自分に何かよい事が起こった時です。そのために、頑張り過ぎて身心が疲弊してしまうのです。
このように、会社がしんどいと感じている時、自分で変化に変化を重ねていないか、頑張り過ぎていないか、しっかりとセルフチェックしましょう。
4 成果ストレス
職場がしんどくなる4つ目の理由が「成果ストレス」です。
今や年俸序列の時代は終わり、「成果主義」が重要視されつつあります。成果主義で喜んでいるのは、若者たちです。老害たちを追い出せますから。
しかし、成果主義に従おうとしても、これまでぬくぬくと年功序列の体制にどっぷりつかっている私たちは、なかなか成果主義に順応できずにストレスを抱えてしまいます。上司だけではありません。部下の人も成果主義に慣れていないんです。成果主義で評価された人は、陰で嫉妬され、悪口を言われ、人間関係が壊れていきます。こうした状況でも成果主義はどんどん加速しています。
評価が厳しくなっていく中で、仕事の量もどんどん増え、人件費はどんどん安くなっています。自分は相場よりも安く仕事します!といったマッチグアプリもたくさん増えてきて、コストが高い社員が不要になって来ています。これも一種の成果主義の表れです。
このような仕事環境であれば、誰でもどんどん成果ストレスが増えて、身心が疲弊していくのも当然です。
そこで大切なのが、「成果主義の時代を生き抜くにはどういうメンタルが必要か」ということをしっかりと理解しておくことです。
その答えは、ズバリ「持久力」です。
成果を上がれば喜び、成果が下がれば落ち込み...
このように成果主義に一喜一憂した結果、心が病んで会社に行けなくなったという人もたくさんいます。
これではいつまで経っても、幸せにはなれません。
成果主義を生き抜くには、そうした成果を常に求められる状況でも、「長く走り続ける」ことが大切です。
そのためには、
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焦らない
比べない
抱え込まない
この三つを常に念頭に置きましょう。
焦らなくていいんです。
もう十分頑張っています。決して怠けていたり、さぼったりしているわけではありません。昨日も、今日も頑張りました。そして明日も頑張ります。だから焦る必要はないんです。
他人と比べるも必要もありません。
いつも自分と同じぐらいの年齢で成功している人と比べて、自分を厳しく評価します。あなたよりも苦しんでる人だっているし、あなたのことすごいなって思っている人だっています。
それなのに、私たちは常に自分がコンプレックスを感じる対象を探して、自己肯定感を下げようとします。他人のことを考える時間など、人生のなかで一秒たりとも無いし、そんなことに大切な時間を無駄にし、自らのメンタルを下げるのは全く無意味です。ミカンとリンゴを比べても仕方無いのと同じです。それぞれ甘くておいしくて違った栄養素が含まれています。ミカンとリンゴのどちらが優れているなんて考えるのは、無意味なんです。
他人と比べて、劣等感や焦りを抱え込まなくてもいいんです。自分にできること自分のペースでやるしかないんです。できないことはできない、できることを一つ一つ確実にやる、それしか言いようがありません。「もう無理」って抱え込まなくていいんです。
成果主義の時代だからこそ、焦らない、比べない、抱え込まない。、これが生きる力です!
5 人間関係
会社がしんどくなる、5つ目の理由が「人間関係」です。
パワハラ・セクハラって、やってる本人はそのつもりはなくても、受け手としてはやっぱり経験ありますよね。こうした経験をすると人間関係がどんどん悪くなって会社に行きたくなくなります。
受け手側には気を付けようがないことなので、今回はどうしたら人間関係を崩さない上司になれるか、ということについて話をしたいと思います。
パワハラには6つあります。
1 暴力
2 暴言
3 孤立させる
4 過大要求(できないことを無理矢理させる)
5 過小要求(何もさせない、干す)
6 プライバシーの侵害
一番怖いのは、こうした不当な行為に慣れてしまうことです。「それ、パワハラじゃない?」と思えるうちはまだいい方で、そこを通り越して「うちの会社はこれが当たり前だから、しょうがないよね」と思うようになると、完全に麻痺している状態です。
パワハラやセクハラをやっている上司の特徴は、全く悪気か無くてパワハラやセクハラしているという自覚が無いことです。こうした上司はコミュニケーション能力が欠けていて、心のなかで「厳しこと言ってもわかってくれるだろう、笑わして和ませようとしていることをわかってくれるだろう」と、自分に都合のいいように解釈しています。
このようにならないために大切なのが、「聞く力」です。
コミュニケーションとは、ずばり傾聴力、聞く力のことです。
パワハラやセクハラをする人は、聞かれてもないのにどんどんアドバイスをしがちです。
「最近、ずっと思っていたけど、そのやり方では効率が悪いから、このようにやればいいよ」
結構、やってしまいそうですよね。このように言われた部下は自分のやり方を完全否定された、ずっと否定され続けていたんだ、と受け取ります。
アドバイスは、時には攻撃的になり、言葉の暴力にもなります。なので、「部下から教えてください」と聞かれるまでは何も言わないのが、パワハラやセクハラをしないための一番の対策です。上手くいっていない部下にいきなりアドバスをしない、自分から口を出さないことを心がけましょう。もし口を出したいときは、部下が何に困っているかを聞きましょう。
部下に話せて、それを聞いて共感する、そして承認すり、「頑張ってるね」と励ましてあげるとよいでしょう。
「どうしたらいいか教えてくれませんか」って聞かれて、アドバイスをしてあげる、10聞かれて1ぐらい教えてあげるのが、ちょうどいいぐらいです。
求められてないアドバイスはしないこと、それを間違えるとコミュニケーション能力が低い上司は、パワハラやセクハラをしてしまいますので要注意です!
6 リモートワーク
職場がしんどくなる最後の理由が、「リモートワーク」です。
リモートワークは、通勤などのデメリットが亡くなる一方、「今までできたことができない!」という新たなストレスを作り出しています。
リモートワークは、大きい変化です。今まで「出社しなくていい勤務」なんてありませんでした。これほど大きい変化はありません。今まで通勤していた会社に行かない、今までのやり方では仕事が出来ない、これはひとによっては大きなストレスになります。
リモートワークでストレスを抱えた時でも、
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・焦らない
・変化に変化は重ねない
これが大事です。
リモートワークで起きているのが、リモハラ(リモートハラスメント)です。一番多いのが「君、今、下はパジャマなんじゃない?」これ、立派なリモハラです。
他にもこんなリモハラがあります。
「仕事ちゃんとしてるか、オフィスだと見えてたけど今見えないから画像を常にONにしておくように」
「仕事できる環境かどうか確認するから、部屋を全部映して」などなど。
リモートによる変化で気を付けなければならないことは、プライベートゾーンが容易に見えたり想像できたりしても「過干渉しない」こと、不要な要求はしないように注意しましょう。
リモートワークになったために、ちょっとした一言が大きく人を傷つける場合もあります。
リモートワークによる変化やストレスを乗り切るにはどうすればいいでしょうか。
特に難しく考える必要はありません。リモートワークでは、とくに「散歩」と「雑談」を意識して、取り入れましょう。
通勤が無くなって気がついたことは、「通勤って結構歩いて運動になっていた」ということです。
1日中、家で座りっぱなしで部屋を一歩もでることなく仕事できてしまのがリモートワークです。モニターの前で一日が終わることも珍しくありません。これがとても身心に負荷が係っています。なので、意識して昼休みは外に出て散歩しましょう。
それとリモートで会議が始まる前までは少し雑談してみましょう。
全員が揃うまでミュートにして無言で待っているのがリモート会議です。会社で会議が始まる前まで全員黙って坐って待つことはあまりありません。横の人と少し雑談したりするはずです。この雑談が心をほぐすうえで大切です。リモートで仕事して、打ち合わせして、寝るだけ、といった一日にしないためにも、少し雑談をすると人とのつながりを維持できます。
今まで普通に出社できて当たり前だった散歩(通勤)と雑談がどれだけ大事だったか、リモートワークが教えてくれています。
7 まとめ
職場がしんどくなく理由は、
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1 同調圧力
2 過緊張
3 変化ストレス
4 成果ストレス
5 人間関係
6 リモートワーク
これらのストレスはゼロにはできません。しかし、自分が職場をしんどいと思う理由をしっかり理解すると、ストレス対策もできて、職場がしんどいと思う気持ちも少しは和らぎます。
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同調圧力は、付かず離れずのほど良い距離感
過緊張は、オンオフをはっきりする
変化ストレスには、変化に変化を重ねない
成果ストレスには、焦らない、比べない、抱え込まない
人間関係のストレスは、聞く力でコミュニケーション
リモートワークのストレスは、散歩と雑談を大事にする