成功・出世したいなら、ファイナンス!
1 数字に強いビジネスマンになりたいならファイナンスを学ぼう
ビジネスマンで数字に弱い人は、思った以上に多いです。
ということは、ちょっと数字、特にファイナンスの知識を知っておけば一気にライバルや上司を追い越すスキルが身につきます。
なぜ会計知識ではなくファイナンスなのか。会計とファイナンス、二つは全く別ものです。
ファイナンスと会計の違いをざっくりと説明すると、ファイナンスは、未来を扱います。将来どれだけキャッシュを増やすかを考えるのがファイナンスです。
会計は、過去を扱います。決算書を作って過去の実績を明らかにするのが会計です。
過去をどんなに分析してもそれは過去のことです。その時の条件や社会環境は、これから起こる未来のそれらとは違います。
なので、成功・出世するビジネスマンは、未来の会社がよくなるための意思決定をしなければなりません。そのためには、会計ではなくファイナンスの知識が必要です。
ファイナンスと会計の違いは他にもあります。
例えば、
ファイナンスを考える部署は財務部ですが、会計は経理部です。 ファイナンスのルールは一つですが、会計はたくさんルールがあり、国によってもルールが変わります。 ファイナンスは現金を重視しますが、会計は利益を重視します。 ファイナンスで扱う現金は実際に存在する事実を指しますが、利益は実態がありません。それゆえ、現金は嘘を付けませんが、利益は嘘をつくことができます。粉飾決算がそのいい例です。
では、何故会計で利益を計算するのでしょうか?それの理由は、税金を計算するため、株主に分配するため、過去の業績を評価するためです。
2 ファイナンスは意思決定のツール
ファイナンスは、どういった選択肢をしたら将来最もお金を増やすことができるのかという答えを出すのに役立ちます。具体的には以下の二つです。
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・投資するか、しないか、の意思決定
・資金調達の意思決定
資金調達する場合は、「資金調達をどうするのか」「自己資金で使うのか」「借り入れをするのか」「株式を発行するのか」「外部から調達するなら、Debt(銀行借入や社債とった負債)なのかEquity(新株発行による株主資本)なのか」など、検討する必要があります。
その意思決定に時に役立つのがファイナンスの知識です。
3 儲かっているかの判断
例えば、1年間の株式投資で1億円の売却益得た場合、儲かったと言えるでしょうか?
答えは、「判らない」が正解です。
売却益だけでは判断できません。判断するには「投資金額はいくらか」「自己資金なのか」「調達コストはいくらか」を考慮する必要があります。
もし10億円投資して、11億円になり、売却したら1億円の売却益、つまり10%の利回りになります。これは儲かったと言えるでしょうか?ここでもまだ判断できません。なぜななら、投資した10億円を20%で外から調達していたらマイナス10%だからです。
では、調達コストが5%なら、儲かていると言えるでしょうか?これでもまだ判断できません。なぜなら他が同じ条件でどれだけ儲けているか比較していないからです。例えば、もし日経400が40%の利回りで、会社の利回りが調達コストを差し引いて5%だあれば、儲かっているとは言えません。
このように売却益だけでなく、調達コストや他の利回りとの比較なども考えて、儲かっているか判断する必要があります。
4 将来のお金は今、どれくらい価値があるのか?
今持っている100万円と10年後の100万円はどちらに価値があるでしょうか。現在と将来の価値は違います。
100年後に1億円貰えると言っても、その1億円は私にとっては価値はありません。なぜなら、私は100年後生きていないからです。未来になればなるほど、お金の価値は減っていくのがお金です。つまり、お金の価値は、受け取るタイミングが将来になればなるほど小さくなっていくということです。
このように、お金の価値はいつ受け取るかで変わってきます。この考え方はファイナンスの中でも最も重要なコンセプトです。
将来の100万円をどうやって現在価値に直すことができるでしょうか。
今の100万円を1%の利回りだとすると、1年後は101万円になります。
利回り1%の1年後の101万円は、現在価値にすると100万円の価値があるということです。
金利10%で3年後の100万円は、今の現在価値だと75万1300円になります。このように、将来のお金の価値を現在価値に換算するといくらか?今のお金の価値が将来いくらの価値になるか、これがファイナンスの最も大切な考え方です。
5 ファイナンスのススメ
今の金額と将来の金額を無視して、お金を同じ価値でビジネスを考えている上司や会社も多いのではないでしょうか。
そんな会社なら、会計よりもファイナンスを知っていた方が成功・出世がする可能性が高くなるので、ファイナンスを学ぶことをおススメします!